最近公開されたこの曲聴いた?
KNZZの事については2017年の記事でちょろっと書いたけど、漢とのBeefやったりFebbの件で相変わらず悪人というレッテルが貼られているわけやけど、曲を聴いたりインタビューを読んだりする限り、悪いことやってるんやろうけど人間としてはめちゃくちゃピュアな人なんやという印象は変わらんし、特にFebbの件にしては噂だけで好き勝手言われてるので、KNZZについてちょろっと書こうかなと。とはいえこの記事も多少ゴシップ的であり、勝手な想像がほとんどやと思う。まぁ要するに「俺はKNZZの事こういう感じで見てるから楽曲めっちゃ良く聴こえる」という話。いや、そもそも人間性云々は置いといたとしても、ラップ普通にめっちゃうまいやんけ!
そもそもKNZZを語る上で欠かせないのが(って言っても具体的には詳しくないんやけど)ストリートのしがらみ。
シーンから姿を消した事に関してはtatoo naviのインタビューで少し語ってる。
その少し前位から、それまで「何でも可能だぜ。俺に言えば。」とか、強がって虚勢を張っていた部分が崩れ出したっていうか。
出来なかった事の責任を出来そうな事で埋めようとするが失敗するっていうサイクルの自転車操業が止まれなくなってたんですよ。で、そのツケを払えなくて…って感じですかね。
ハッキリとは書いてないけど、イリーガルな人間に詰められたというのは想像に難く無い。っていうかアスベスト除去させられてる時点で相手はどう考えても普通じゃない 笑
小さな安請け合いから始まって…何やってんだ畜生!って後悔して。結局飛んじゃった。
涙を流した事もあったし、その後の前向きになる一瞬を逃さずRAPしてみても、結局虚しさだけが残らなかったね。
それまでした事がない反省って意味を噛み締めながら、アスベスト除去やらされて…地獄の日々でした。
まあ俺のガラとった方にも言い分はあるし、全部自分が蒔いた種なので、因果応報ってやつです。
KNZZZが飛んだのが2017年の12月。その年に発売されたSEEDAのアルバム「街風」の中の「迷いの森」という曲の客演で参加したKNZZのリリックには、当時の切羽詰まった状況がリリックに表れている。
お前は見える 仲間同士疑う もしくは死ぬ姿
お前の値段は幾ら?クソなゲームに溺れて四苦八苦
俺は見てきたリスキー そして理不尽な事実 でもそれが事実
嫌なら飛ぶか?逆らうか?崇めるか?ふざけんなよ
(迷いの森)
シーンに戻ってきてから18PRODUCTIONに所属し、敵刺と行動を共にしているのも、KNZZが本人がインタビューで語っているように色々と「整理」してくれたのが18PRODUCTIONだそう。
この辺りの事は全くわからんけども、普通に考えたらそういうややこしい相手に対しての問題を「整理」するのは大変な事やろうと思うし、KNZZが敵刺に恩義を感じてても不思議じゃない。
そして、何があったんか知らんけど18PRODUCTIONでやっていく大変さは、日の丸240とか、KULOやRYKEYなど所属アーティストが次々いなくなる事実を見たら分かる。
それに応えたKNZZを敵刺が信頼しているのも分かる。っていうか
こんな投稿してるし。まぁでも、さっきも書いたように辞めていったアーティストとかの事情を知らんから何とも言えへんけど、少なくともKNZZは律儀な人っぽいなー、と 笑
FEBBの件に関しては、1stアルバムの時のAmebreakのインタビューで
それこそFEBBとかそうなんですけど、アイツとか俺なんかより全然凄いと思うんですよ。アイツには俺が喰らってきた理不尽とか、やんなくてよかったような作業を経験しないで、俺の歳ぐらいになったらトップになってほしい。そのための形を築いていきたいですね、今は
(Amebreak)
って言ってて、凄いFebb可愛がってる感じするし。
これを素直に受け取ったら「KNZZがFebb殴った」って事は、普通に怒られたとかやと思うねんけどな。それに追悼イベントにも出てるし、もしも本当にKNZZが悪いなら、フレシノとかJJJとかの仲間が呼ばんやろ、と普通に考えたら思う。
あとこれも勝手な見解やけど、何が理由か知らんけどKNZZはKNZZで直接的に関わってなくても一緒に連んでたから責任感じてるんちゃうかな、と。だからこそ、噂について何も言わんのかなと。
漢とのBeefについては全くわからん。FUCK&PEACEで雰囲気的には分かった感じがせんでも無いけど、やっぱりわからんから何とも言えん。
でも、リスナーからはKNZZが謎のDIS曲を突然発表したように見えたけど、実際にはその前から両者の間でゴチャゴチャあったっぽい。
まぁ自分のホームに呼んで返り討ちにあったっていう動画がそれに輪をかけて叩かれる要因やったとは思うけど。
ぶっちゃけあのBeefについては、もう理由が分からんから曲聴いてもどっちが勝ったとか負けたとか、個人的な感想すらわからんし、両者とも言いたいけど言えない事情があるのは感じた。
ってか、アメブレイクで「THIS IS DIS!」についてつっこまれた時に
俺は正々堂々とラップで勝負しますよ。ハッキリ言って、ケンカとかどうのっていうのは、音楽に関してはないんで。他のヤツらは『エンターテインメントとかでしょ?』みたいな感じでディスとかやるけど、お笑いとかじゃねぇから。『それで人死んだら、お前らどうするの?』って。俺らはそういうことで人が死んだとしたら『しょうがねぇ、コレはあのときのアレから始まったから、それ飲み込んで前進むしかねぇ』ってなるけど、他のヤツらは『こんなことよくなかったな』ぐらいで終わらせちゃうと思うんですよね。そういう意味でも、今作の提示の仕方は“王道”だと思うんですよ
(Amebreak)
って言ってるし、それがああいう形になってしまったのは、シンプルに2人のBeefじゃなかったからやろな、と。まぁだからこそお互いハッキリ言えんくてボヤけたBeefになったんやろけど。
それにKNZZが「曲で返せよ!」って言ってたり、DIS曲立て続けに出して返答を待ってたのも、ギリギリまでRAPで勝負したかったんやろなと。曲でできんかったら抗争になってしまうのを避けたかったのか、それとも単純に曲でやり合いたかったのかわからんけど、そういう意味では漢に対するリスペクトすら感じた。
そういう感情で聴くと、この曲も漢に対するDISというよりほとんど自分の状況をラップしてるように聞こえる。
最初このBeefが起こった時、むしろ漢に助け求めてるんかな?って思ったけど、今の敵刺とKNZZの仲を見てる限り、そうじゃないっぽいな 笑
まぁなんせ最後まで謎なBeefやった。
てか漢とのBeefよりギネスDISの方が圧倒的に怖いんやけど。
ギネスどこ行った?アルバム良かったのに・・・
いつの写真か分からんけど、この写真見た時何故かギネスが心配になった事を覚えてる 笑
しまった・・・話がだいぶゴシップ寄りになってしまった。
楽曲について話すと、失踪前のKNZ (KNZZ)の曲をはじめて聴いた時は、見た目もラップもEQUALの二番煎じ的な感じで見てた 笑
いや、ICE DYNASTYの中ではインパクトあったし、そもそも俺はEQUALのラップ好きやからKNZZも好きやったんやけど、これやったらEQUALのラップでいいやん、と。
でもカムバックしてからは、以前のような勢い任せのラップじゃなくてめちゃくちゃタイトなスタイルになってたし、心理描写とかめちゃくちゃ上手くなってて、今のスタイルの方が好き。
まぁ噂とか俺の勝手な予想は置いといて、KNZZの何が一番何が好きかって、ラップに対する真摯さ。
失踪中のエピソードを読めば、復帰後の本気さが余計伝わる。
100曲ぐらい作って『ゴメン!』みたいな感じで持って行けばどうにかなるかな、みたいな夢を描いて(笑)。さっき話したように、『街風』のレコーディングでのSEEDA君の印象がずっと頭に残ってたから、マンガ喫茶でTHE ALCHEMISTのインストCDを聴きながら、『コレに全部ラップ載せられなかったら、もうラップ辞めよう』ぐらいなつもりでラップを書いてました。その合間にコンビニ行ってストリート雑誌を立ち読みしてたら、『なんでコイツらが載ってるんだよ』みたいにフラストレーション感じながらマンガ喫茶に戻ってリリックを書いたんですけど、いざ振り返ると『でも……俺、バックレてるんだよな……』って思ったし、涙流しながら『なんだコレ……』って。曲を録るようになって、周りのヤツらがその曲を聴いて『超ヤベェじゃん!』って言ってくれるんだけど、曲の本質としては、俺が逃げる材料に使っちゃってるのが分かってたから、何とも言えない気分でしたね。
(Amebreak)
また話戻ってしまうけど、だから漢とのBeefもKNZZの中で何か理由があって、立ち向かったんじゃないかな?と。見え方や結果はどうあれ、どんな相手にもちゃんと向かって行く本気さは凄いと思う。
中途半端に人間関係の流れでツルむとかじゃなくて、カッコ良いモノ求めてるんだったら、仲間でもハッキリ言えないとダメだな、って。そうすると誤解が生まれることもあると思うけど、俺はラッパーとしてやっていくならラッパーとして死ねれば最高だと思ってるし、誰かとケンカしてたとして『今日はライヴ行かない方がいいよ』って言われても『関係ねぇよ』って、ぶっ飛ばされることがあったとしても行くし、そこで逃げたら俺からしたらラッパーじゃないですね。でも、そこまでやるヤツはいないでしょうね。俺も、いざそういう状況になったら考えると思うけど、『俺、あのときの気持ちにウソ付いちゃうな』って考えると、行かざるを得ないと思う」
(Ambreak)
まさにこういう気概だったと思う。
まぁまた勝手な見解が入るけど、KNZZの一連の動きを見る限り、自分のラッパーとしてのスタンスと周囲の環境の中で常にもがいてるように見えるし、俺にはその中でも必死に自分が「ラッパーとしてカッコ良くあるため」の動きをしようと必死なように見える。
そんな目で見てるから余計に「knockin’ on the heaven’s door」の曲が沁みる。
あと「ラッパーだからラップで勝負しろ」みたいなリスナーの感想は、裏を返せば曲やフリースタイルで相手にどんな過激な事を言ってもいいという事とイコールになるから、逆にラッパーとして吐いた言葉の責任感に欠けるし、漢にしろKNZZにしろアウトロー系のラッパーには全く響かんと思う・・・そんなラッパー嫌じゃない?笑
むしろ迂闊な言葉吐いたらボコボコにされるからオタクっぽいラッパーが強面のMCをDISったら「すげえ!」ってなってたのに、最近ではみんな言いたい放題言える環境になってるから、そんなん見ても何とも思わんくなってきてフリースタイルバトルも楽しみ方が分からんくなってきた 笑
あとさ、ハードコアな曲もカッコいいけど復帰後のEPに入ってるSky’s The Limitって曲聴いてみて。凄い良い曲やから。
(くそ・・・できるだけBeefの話題に触れずにKNZZの良さを伝えようとしたけど結局その話に終始してもーた 笑)